「ラウテンヴェルクで(aufs Lautenwerk)」について - fantasia25さんの日記

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fantasia25 さんの日記

 
2020
3月 13
(金)
09:02
「ラウテンヴェルクで(aufs Lautenwerk)」について
本文
バッハの組曲ホ短調(BWV 996)の筆写譜のひとつには、「ラウテンヴェルクで(aufs Lautenwerk)」と言う記入がありますが、バッハはリュートを所有はしていましたが、自身が弾いたかどうかは疑問ですね。難しいリュートよりこのLautenwerkで作曲したのではと思います。実際に復元された楽器 Ryan Layne Whitneyが演奏したラウテンヴェルクでバッハ本来の姿?でBWV 998を聞きましょう。チェンバロの響きに比べるとガット弦の柔らかな感じがリュートに似ていて、落ち着いた穏やかな感じに包まれて良いですね。


前奏曲、フーガとアレグロ変ホ長調(BWV 998)
https://www.youtube.com/watch?v=RCX36_1wcZ0 9:30


これはクラビキテリウム、または直立したハープシコード、および合成腸の弦が取り付けられたラウテンヴェルクです。 この素晴らしい楽器と、スティーブン・ソーリによって作られた他のいくつかの楽器の詳細については、彼のWebサイトhttp://www.lautenwerk.com/index.htmにアクセスしてください。
Sørli氏のWebサイトを読んだときにわかるように、楽器の弦は、ほとんどが銅でできたナイロンの低音オクターブ弦で、本物の腸ではなくフルオロカーボンです。 GG-d3の範囲の8弦の合唱団が1つあります。 機器の全高は81 "で、床面積は36" x 18 "しかありません。

聞きなれたリュートをLutz Kirchhofの演奏で聞きましょう。
J.S Bach -
前奏曲、フーガとアレグロ変ホ長調(BWV 998)
https://www.youtube.com/watch?v=mEy95DccmMM  12:33



ほかの曲も聞きましょう。


バッハ :プレリュードとフーガ
https://www.youtube.com/watch?v=1RyH55OY64Q 2:39


ラモー :L'Egyptienn
https://www.youtube.com/watch?v=YNNtdquqDGg 4:00


Orlando Gibbons, Galliard, MB22
https://www.youtube.com/watch?v=T1xF-W3NcPw 2:48


Seixas : Sonata No. 65 on clavicytherium
https://www.youtube.com/watch?v=q8fzD70Io4w 4:40


Seixas : Sonata No. 71 on clavicytherium
https://www.youtube.com/watch?v=vv8lZInN6hc 3:34



組曲ホ短調(BWV 996)の筆写譜のひとつには、「ラウテンヴェルクで(aufs Lautenwerk)」と言う記入があり、さらに別のバッハのオルガン曲集の筆写譜の中にイ短調に移調されたこの作品が含まれており、ここでは明らかにオルガンのための作品とされている。組曲ヘ長調(BWV 1006a)の自筆譜には、バッハ自身の楽器指定はない。この事から、前奏曲、フーガとアレグロ変ホ長調(BWV 998)と組曲ホ短調(BWV 996)は、本来リュートのための作品ではないという考えが存在し、他の曲についても、リュートのためと明記されている作品を除いては、鍵盤楽器での演奏を想定して作曲されたと考える者も居る。その中には、リュート奏者による、演奏の困難さから来る疑念も含まれる。
 ラウテンヴェルク(あるいはラウテンクラフィーア)と言う楽器は、金属弦を用いるチェンバロの弦を羊腸弦にした楽器で、その分張力も弱く、リュートに近い音がする。バッハの死後の遺産目録には、2台のラウテンヴェルクが含まれており、バッハがこの楽器を所有していたことが分かる*。しかし、このラウテンヴェルクは1台も残っておらず、実際の楽器の姿は不明である。実際に上の2曲を含めて、バッハのリュートのための作品を、再現されたラウテンヴェルクで演奏したCDがナクソスから出ており、これを聴いてみると、この楽器のためである可能性がある2曲も含めて、それらは明らかにバッハの鍵盤楽器のための作品とは異なっている。バッハの鍵盤楽器のための作品では、左右の手に平等にその役割が与えられているのに対して、リュートのための作品をこの楽器で奏すると、明らかに左手がヒマをもてあましている様子が分かる。それにリュートでは自然な流れに聞こえる曲が、ラウテンヴェルクで奏すると、流れが滞って、ぎこちなく聞こえるのである。この様に実際に演奏を聴いてみれば、前奏曲、フーガとアレグロ変ホ長調(BWV 998)と組曲ホ短調(BWV 996)も本来はリュートのための作品として作曲されたもののように思える。 (私的CD評による)

https://blog.goo.ne.jp/ogawa_j/e/b3c9e5832d26d9130402a2b407cfef7d


Preludio, Fuga e Allegro の演奏をリヒテルのピアノとランドフスカのチェンバロで聞いてみましょう。


Richter (piano) CD
https://www.youtube.com/watch?v=vvr64PRMiW0 10:01

Wanda Landowska (Harpsichord) CD
https://www.youtube.com/watch?v=k0e-WTyhQP4 11:29


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